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はじめに
現地化とは、進出先の経営資源をできるだけ活用することです。経営資源というのは、ヒト・モノ・カネそして情報の四つであるといわれています。
その四つの経営資源のうち、一番重要な要素はヒトであるといわれています。そのため、海外事業展開の重要な戦略課題は「人材現地化」と言ってもいいでしょう。
通常、企業の現地化という概念は、「事業戦略の組み立てとビジネス活動の実行において、投資先の国の人的資源を重視した経営アプローチを指す」ものである。

1．中国への直接投資
中国政府は1978年経済体制の改革を決定すると同時に、対外開放政策も計画した。1980年から順次、5箇所の経済特区を設置し、1984年にはさらに14沿海都市を開放した。さらに一連の年に15箇所の保税区、49箇所の国家級経済技術開発区と53箇所のハイテク技術産業開発区を設定している。このように中国は沿海、沿江、沿辺、内陸地区を結合して全方位、多次元、広領域の対外開放構造を形成していた。対外開放地区ではさまざまな優遇政策を実施し、外国資本を呼び込んでいる。その結果、今では、中国は世界のトップクラスの投資受け入れ大国に成長した。

2．中国巨大市場の魅力
中国は（人口13億）2009年時点で、概ね世界人口（68億人）の6分の1を占める人口大国である。中国は国土が広大で資源にも恵まれ、積極的な外資導入策のもと経済成長を続けている。経済危機の影響で景気が減速している中国だが、所得水準の高い富裕層のみならず、中間層も急速に厚みを増してきており、販売市場としての魅力を増してきているのは確かである。

3．ものづくりから開発•販売に
中国がWTOに加盟して8年を経過した。人件費の高騰は加工貿易企業の進出はを中国沿海地域から東南アジア地域などにシフトさせている。中国に進出する日系企業の活動も、これまでのモノづくりを中心とする活動から、開発•設計、販売•サービスなどを含む幅広い活動に移りつつあるということである。特に、近年は中国の国内市場の開拓を目指した販売•サービス活動を強化するための投資が増えている。

日本企業人材現地化の現況
しかしこれまでの先行研究によると，日系企業は欧米企業に比べて現地化が遅れていると指摘されていた。では本当に日系企業は現地化が進んでいないのだろうか。先行研究で欧米よりも現地化が遅れていると指摘されているが本当にそうなのだろうか。白木（2006）は、50 以上の国や地域に進出している日系企業に対して3 回のアンケート調査を行った。