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4.1聴解不安に関する分析結果 .................... 16

4.1.1聴解不安の全体状況 .................... 16

4.1.2聴解不安に関する因子分析 ........................ 17

4.1.2.1聴解不安因子の種類 ................. 17

第5章 おわりに ...................... 39

5.1本稿のまとめ ....................... 39

5.2日本語教育への示唆 ...................... 40

第4章．結果と考察

4.1聴解不安に関する分析結果

4.1.1聴解不安の全体状況

質問紙を収集した後、全調査協力者の回答を得点化した。各項目の回答により1点から〜5点の得点を与えた（「1.ぜんぜんしない」1点，「5.いつもする」5点）。聴解不安の得点の平均値、標準偏差を算出した。表4.1に結果を示す。

聴解不安の平均値は3.02であり、全体から見れば、本研究の調査協力者は聴解不安を抱いていると言える。

次に、学習者が聴解時に感じる不安の程度をさらなる把握するために、OxfordとBurry-Stock（1995）の5段階のリッカート尺度に対しての割る基準を用いて、日本語聴解不安の程度を重度不安（平均値≧3.5）、中度不安（2.5＜平均値＜3.4）と低度不安（平均値≦2.4））に設定した。

第5章 おわりに

5.1本稿のまとめ

本研究は中国人日本語学習者を対象とし、聴解不安の実態、異なる不安を持つ学習者のストラテジーの使用状況、聴解不安と聴解ストラテジーと聴解成績との関係を考察した。本研究の主要な結果として，以下の点が明らかになった。

1.中国人日本語学習者が普段から聴解不安を持ち、成績の善し悪しに関係なく、ある程度の不安を感じていると明らかになった。また、主に7種類の聴解不安原因を見つけた。一番不安程度が高いのは「聴解効果への不安」であり、学習者が自分の表現に自信がないことわかった。そして、聴解語彙への理解不足、環境などにも不安をもたらす要因である。

2.聴解不安と聴解ストラテジーの間には負の相関があり、異なる不安を持つ学習者が使用した聴解ストラテジーにも差異がある。学習者は不安程度が高いほど聴解ストラテジーの使用頻度が少なくないであり、不安程度が低い学習者がメタ認知ストラテジーと社会的・情意的ストラテジーをよく使われる。特にメタ認知ストラテジーの使用、不安を軽減する方法と一番強く関連していると本研究においては結論づけことができる。メタ認知ストラテジーを使用することで聴解不安を和らげる可能性があり、聴解成績を高める促進作用の効果が期待される。また、異なる不安をもつ学習者が認知ストラテジーの使用上に差別が大きくないであると示している。

3.聴解不安と聴解成績の間に負の相関関係があり、成績上位を占める学習者が感じる不安が低いことがわかった。聴解ストラテジーと聴解成績の間に正の相関関係があり、聴解不安と聴解ストラテジー両者がともに聴解成績に影響を与えるが、聴解ストラテジーのほうが聴解成績への影響が強いと明らかになった。

参考文献（略）