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り、有力な措置をとり、広東を侵略から免れる。彭玉麟は広州に到着するとすぐに、当時の両広総督張樹声と一緒に海沿いの地形を調査し、防衛要地を選択する。彼は、虎門の地形が重要であり、虎門が守られていれば、広州が安全であると信じており。虎門を広州への第一玄関口と見なし、虎門から常州までの広州に至る主要な水路を広州への第二の玄関口と見なしている。それに、虎門の沙角と大角の旧有砲台を加固し、洋砲を購入してこの二つの所に置いておく。広州から 10 マイル以上離れた内陸の川に楯と木造のボートを設置し、敵船の侵入を防ぐ1という。

第二節  広州文人たちとの筆談

岡千仞の「粤南日記巻上」には広州文人たちとの筆談記録が大半を占め、議論する問題も切実で、考察する価値がある。本節は「粤南日記巻上」の筆談記録を中心に考察してみたい。  広州に滞在した一か月間では、普通民衆との接触は少ないが、広州官員や文人たちとの交遊は多い。岡千仞は広州文人たちと漢詩を切磋するのに止まらず、政治などの分野についてもいろいろと交流したり議論したりする。議論を交わした広州文人には、徐赓陞、文廷式、陳喬森、龚易図らがいる。議論の話題は主として以下の五つに分けられる。

1、 東西文明に対しての取捨

「粤南日記巻上」1885 年 1 月 18 日の日記に、薛谦谷に訪ねる際、広東陸豊県知県を務めた徐賡陞及び文廷式に出会い、二人と欧米に学ぶべきかどうかについて議論したと記されている。

二客來見，一徐次舟（賡陞）、一文希道（程式--廷式）。曰：“見貴著於亦槎氏，不禁佩服。”余曰：“域外人疎遠，聊因所著為通名姓之資耳。”二人曰：“貴國學歐米，以三千年禮義之邦，一旦棄其舊，不可痛惜乎。”余曰：“弊邦國是，在取萬國之長，而補其短。試言一端，弊邦改服制。弟野人，野服，新舊唯其所欲。弟不欲趨時，故用舊服。此服長袖緩帶，坐作不便，且立國尚武，此服第一不可手火槍，故斷乎廢舊服，一仿歐米。”曰：“歐米戎事精練，工藝巧妙，唯倫理綱常，東洋自有萬古不可易者，不可一日棄我而取彼。”余曰：“倫理綱常，聖人之所以繼天立極。我東洋各國之卓出萬國，實在于此也。此外東西互有長短，平心夷考，東洋短所十中七八，西洋短所十中一二，此弊邦之所以取彼長而補我短也。”問我邦神道古典，及西教行否。余一一書實以答。既而二人大息曰：“祖宗闢國日千里，威武行於海内外，而上下恬熙，不見兵革，二百年于今。一旦海警，致是狓猖，不可長息乎？”

徐賡陞と文廷式は「貴国は欧米に学び、三千年の礼儀の邦を以て、其の旧を捨てたら、惜しまないか」と岡千仞に質問をした。この二人は日本の明治維新についてある程度は理解しているが、、西洋に学ぶことの必然的な結果が、自国の伝統文化の放棄であると信じている。彼らは西洋の軍事力と機械工芸を肯定する一方で、伝統的な儒教の学者として、自国の数千年にわたっての倫理・礼儀文化を捨てて西洋の文明を受け入れることに反対する。

第三章  「粤南日記巻」に見る香港 ................................. 17

第一節  岡千仞の香港認識 ................................ 17

第二節  清仏戦争における香港の位置 ............................. 18

終わりに .............................. 21

第三章  「粤南日記巻」に見る香港

第一節  岡千仞の香港認識

岡千仞は広州に滞在している時期に病にかかり、広州の漢方医に治療してもらったが、病気が快方に向かないため、香港に戻り西洋医者に診察してもらう。香港に 50 日間ぐらい療養している間に、香港においての見聞を記録している。香港についての記録が主に「粤南日記巻」中巻と下巻に集中するほかに、詩集『観光遊草』にも開港されて以来の香港風土を描いた「香港雑詩三十首」が残されている。

1842 年に南京条約で香港島が清朝からイギリスに永久割譲されて以来、一大貿易港になった香港が近代東アジアにおいて重要な地位を占めるようになっている。香港は東西貿易の中枢になる一方、イギリスを代表としての欧米列強が東洋に侵略する一拠点ともなると言える。本節はこのような特殊な政治意味を持っている香港について、岡千仞がいかに見ているかを考察してみたい。

1885 年 1 月 12 日の日記に

午後從田邊（貞雅）書記，出觀市街。香港全埠山阪，人多坐轎，轎編藤為籃狀，織竹為蓋，衣以油幕，受兩臂以欄，欲右則欹右，欲左則欹左，大有雅致。街衢四達，屋皆三四層，瓦石建築，無以木者。以邦屐不便坂路，入一店，買屢襪以穿。右折出大路，洋館突兀，街畫十字。入一肆，堂央設大案，列各種歐酒，別案山堆殽核。客皆立飲，每盃點氷塊，蓋歐俗。就而一飲，取微醺。大路平坡環柵，左為練兵場，右為投毯場。其北為兵營，架樓三層，卉木幽邃，結構宏麗，猶王侯莊園然。兵丁紅服，徘徊路上，意象閑雅。洋人樂為兵，中人募游手為兵，頭會箕斂，犬馬遇之。此亦不戰而勝敗已判者。沿岸列砲臺，平射海面，宛然虎負嵎之勢。望見層樓倚山，為海軍病院，一艦架層樓，為陸軍病院。病於陸者於海，病於海者於陸，治病亦自性偏處而克將去歟。英開此地，僅僅四十二年，各國置衙署，派官吏，以形勝，控御東洋各國。余常論此事，為宇内大變局。

と書いてあるように、英国に割譲されて僅か 42 年間の香港はすでに西洋風に満ちており、洋館や教会が点在し、店にも欧俗が浸透している。さらに、香港においての軍事建設及び軍事用 医療施設も整っている。西洋兵士と中国兵士を見比べて、規律厳正な西洋軍隊が明らかに散漫たる中国軍隊に勝ると岡は断定する。「香港雑詩」に「窄衣低帽簇成團，警海勁兵槍戟攢。示武東洋要是地，休言香港小彈丸。」と、イギリスが香港に海軍と陸軍を駐留させ、東洋に威勢を示すことを指摘する。岡千仞にとって、イギリス統治下の香港が欧米列強植民の一縮図でありながら、東洋各国に侵略する第一歩でもあると認識している。同年 2 月 16 日の日記に、   英人傾國力開香港，其意在置嚴兵，耀國威，為歐人通東洋之門戶。香港歸英，東洋一大變。今舉安南屬法，此剝床以膚者，在我如秦越肥瘠不相關而可乎？

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終わりに

以上のように、『観光紀游』「粤南日記巻」に描かれている広州と香港について考察してきた。岡千仞は粤南に旅行する時期は清仏戦争勃発の時期であり、広州と香港に滞在する間に清仏戦争の状況に強い関心を持っている。

こういう背景の中で、「粤南日記巻」には広州防衛の状況を記録すると同時に、社会問題をも冷静な目で観察する。フランスの侵略を防ぐために防衛を集中的に展開している政府と比較して、広州民間は緩い雰囲気を持ち、珠江においては音楽が演奏され続け、軍費を補充するために再び許可された賭博が盛ん本论文由英语论文网提供整理，提供论文代写，英语论文代写，代写论文，代写英语论文，代写留学生论文，代写英文论文，留学生论文代写相关核心关键词搜索。